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ミューラル 2021年秋冬コレクション - “目覚め”の詩学

ミューラル(MURRAL)の2021年秋冬コレクションが発表された。

みずみずしい感覚の発露

ミューラル 2021年秋冬コレクション - “目覚め”の詩学|写真19
光の軌跡のようにすうっとまっすぐ進むロジックは、それ自体心地よく響くかもしれない。その反面、ふとした思いつきやみずみずしい感覚は、確固たる論理のもとでは“異質なもの”として排除されうる。“AWAKE”=「目覚め」をテーマとした今季のミューラルは、そうしたロジックから離れて、感覚や感情を“生”のままに発露する、ドラマティックなみずみずしさに溢れている。

“目覚め”の感覚

ミューラル 2021年秋冬コレクション - “目覚め”の詩学|写真24
「目覚め」のみずみずしさ、力強さを象徴するのが、鮮やかなブルーを貴重とした抽象画をプリントしたドレスであろう。グラフィックは、デザイナー自身が「目覚め」という言葉をイメージし、手ずから絵筆を執って描いた油彩画だ。ファブリックにも、光沢を穏やかに鈍め、シルクのように柔らかな落ち感を出す加工を施すというように工程を丁寧に重ね、艶やかな色彩感とエレガントなドレープ感を生みだしだ。また、油彩画の筆致をうつしとったイヤーカフなども展開する。

重なり、また、揺らめき

ミューラル 2021年秋冬コレクション - “目覚め”の詩学|写真16
オーバーなサイズ感ながらも上品なロングコートは、ふわりと外側に膨らむ“エッグスリーブ”を採用し、卵のようなシルエットに。両サイドにはスリットを大胆に施すことで、動きに合わせて揺らめく躍動感を与えた。また、同じ素材でテーラードジャケットとスラックスも用意し、ベストとは異なる重ね方で“スリーピース”を提案。深みのあるグリーンやパープルといった、はっとするような色彩も特徴だ。

草木から花へ、刺繍に表す躍動感

ミューラル 2021年秋冬コレクション - “目覚め”の詩学|写真1
ミューラルを象徴する「フレームドフラワー」オリジナルレースのドレスやブラウス、スカートなどには、フリージアの刺繍を表現。生と死を司る『もののけ姫』のシシ神に着想を得て、地面から草木、そして花へと、湧きたつような躍動感で刺繍をあしらうとともに、グラフィカルな模様を組み合わせた。今季は、シンプルなAラインのドレスに加えて、ダイナミックにプリーツをとることで、より躍動感あふれるドレスも用意する。